SQLは、Structured Query Languageの略称で、データベースを操作するための言語です。
データサイエンスやAIエンジニアリングの需要に伴いこれまで以上に注目されています。
本記事では、SQLを学べるスクールとその講座内容を紹介してます。
Winスクール、KENスクール、AIジョブカレの3社にSQLに特化した講座があります。
スクール名に各公式サイトへのリンク を貼っています。SQLスクール/講座名 | 税込受講費用 | 受講期間 | 受講形態 |
Winスクールのデータベース(PostgreSQL・MySQL)講座 | 116,600円 | 2か月 | 通学かオンライン |
KENスクールのSQL講座(MySQL) | 68,200円 | 3か月 | 通学 |
AIジョブカレのSQL講座 | 38,500円 | 最大90日間 | 動画 |
SQL(Structured Query Language)とは?:データベース言語
SQLは、データベースを操作するために用いられるプログラミング言語(正確にはデータベース言語)のことです。ちなみにSQLの読み方は、日本ではエスキューエル、海外ではシークェルまたはシーケルです。
もともと1970年代にIBMが開発したデータ管理システム「System R」の操作を行う際に使われていた「SEQUEL」がこのSQLの土台となっており、現在でも受け継がれています。なお、この前身の「SEQUEL」に関しては「Structured English Query Language」の略称です。
最も最初に開発された、データ管理システムを操作するための言語をルーツとしていることもあり、SQLは現在でもデータベース関連の言語において、広く使用されています。
現在、データの蓄積が目覚ましい勢いで進められ、その 収集・蓄積・管理・分析の重要性が高まっている中、SQLに改めて注目が集まっています。
SQLは、ISO(国際標準化機構)によって規格化されている点も特徴です。
世界的に有名なデータベースはそれぞれが異なるデータベース・エンジンを採用していますが、操作する際にはSQLを身につけてさえいれば、どれも操作することができます。つまり、SQLを身につけることで多くのデータベースを操作することができるようになるからです。
Webマーケティングの普及・多様化が進んでいることでこれまで以上にデータベースが活用される機会が増えている上に、より多くの、より詳細な情報を扱い、分析を行う機会も増えています。
その際にはさまざまなデータベースを活用する機会も出てきますが、SQLさえ身につけていればほとんどの状況に対応できます。
SQLの勉強に特化したスクール・講座を紹介
SQLは、企業が扱うデータの大規模化に伴い、現在のビジネスにおいて非常に重要な役割を担っています。SQLを使いこなせる人材のニーズが増えている一方で、人材の供給が追いついていない状況でもあります。
データサイエンティストやAIエンジニアの人材は急激に増加しましたが、データベースを専門に扱う職種は知名度が高いとは言えない状況です(本当はデータサイエンティストやAIエンジニアなどもSQLは扱えるべきです)。
そのため、カリキュラムの中にSQLを学ぶレッスンが含まれているスクールはあちこちに見かけることができますが、SQLを専門的に学べる、特化した内容の講座やプランを用意しているスクールはごく限られています。
そこで、本記事ではSQLに特化した講座を提供しているプログラミングスクールを紹介します。
SQLスクール/講座の各社比較表:おすすめ3選
SQLを専門的に学ぶプログラミングスクールを表にまとめました。
Winスクール、KENスクール、AIジョブカレの3社です。
スクール/講座名 | 税込受講費用 | 総授業時間 | 受講形態 |
Winスクールのデータベース(PostgreSQL・MySQL)講座 | 116,600円 | 15時間 | 通学かオンライン |
KENスクールのSQL講座(MySQL) | 68,200円 | 15時間 | 通学 |
AIジョブカレのSQL講座 | 38,500円 | 非公開 | 動画 |
他にもカリキュラムの中にSQLが含まれるプログラミングスクールもありますが、SQLを集中的に学べるのはこれら3講座です。
SQLは独学でも勉強することは可能ですが、最初だけは何かしらのスクールを利用された方がよいです。
それでは順番に詳しく講座の内容を紹介します。
Winスクールのデータベース(PostgreSQL・MySQL)講座
Winスクールは、プログラミングからWebデザインまで、ITスキル関連の幅広い講座を提供しています。
Winスクールの良い点は、すべての講座でオンライン学習か通学のどちらかを選べる点です。
Winスクールは、全国各地で教室を展開して講座を開設しています。Web・プログラミング関連のスクールはどうしても教室が大都市圏に集中しやすく、地方の人はオンラインのみの講座を利用せざるを得ない状況になりがちです。
しかし、Winスクールでは北は北海道から南は鹿児島まで、全国各地に教室を展開しているので、地方在住の方でも通学で学べます。
Winスクールのデータベース(PostgreSQL・MySQL)講座は、SQLを中心に、中・大規模なWebシステム開発を前提としたデータベースの構築のためのスキルを学習していく内容です。
なお、講座ではデータベースのうち、PostgreSQLとMySQLのどちらかを選ぶことが可能です。
また、「笑顔で卒業」をモットーに掲げており、講師と受講者との個人レッスンを重視した内容になっているのも、他のWeb・プログラミング系のスクールにはない特徴でしょう。
I. 講座概要
Winスクールのデータベース(PostgreSQL・MySQL)講座には3つのコンセプトを掲げています。
1. 現場で役立つ実践的なスキルを学ぶため実習を重視
知識を身につけるだけでなく、あくまでプロとして現場で活躍できることを前提にしたカリキュラムです。
2. ビジネスを前提としたカリキュラム
Winスクールは年間1400社もの社員研修を受託しています。豊富な企業研修の実績から、「企業で求められるデータベースのスキル」を意識した実践的なカリキュラムが用意されています。
3. 個人レッスンを中心とした学習
初心者でも講師のもとで基本から学んでいくことができるので、挫折しにくい環境でプロを目指していくことができます。
なお、教室で個別にレッスンを受ける場合、予約に空きがあれば、何回でも受講することができます。
つまり、受講期間も自分なりに設定して決めることが可能です。
可能な限り講義をビッシリと詰め込んで短期集中型で学ぶこともできますし、余裕を持たせたスケジュールでじっくりと学んでいくことも可能です。
II. 受講期間と料金
授業時間は90分のレッスンを10回、つまり合計で15時間です。
受講期限は2ヶ月で、先述したようにこの期限内で予約を取ることができるなら、何度でも講義を受けることができます。
受講料は税込116,600円(入学金19,800円と教材費3,300円を含む)です。
III. 学習内容
学習内容はSQLにとどまらず、広くデータベースの構築・操作に関連した講義が行われる点が特徴です。
基本となるデータベースとSQLとの関係から、データベースのインストール、作成、テーブルに関する基礎知識、さらにSQLを活用したデータの作成・検索、更新・削除、トランザクションの制御など、実践的なノウハウを学びます。
なお、こうしたデータベースとSQLに関する講義に加えて、Javaを学習しながらプログラマーやエンジニアを目指すことができるコースなども用意されています。
データベースの構築だけでなく、自分がプログラミングやエンジニアリングの分野でどう活躍していきたいのかを考えた上で、こうしたプラスアルファの講座の受講を検討してみるとよいかもしれません。
以下はWinスクールのデータベース(PostgreSQL・MySQL)講座のカリキュラムです。
データベース
- データベースとは
- データベースのモデリング
- リレーショナルデータベース
環境構築
- MariaDBのインストール(MySQL)
- PostgreSQLのインストール(PostgreSQL)
- データベースの設計
- データベースの概念設計
- データベースの論理設計
- 正規化
- データベースの物理設計
- データベースのパフォーマンス設計
データベース作成とSQL
- データベースの作成
- テーブルの作成
- インデックスの作成
関係演算と集合演算
- 関係演算
- 集合演算
データ操作とSQL
- データの作成
- データの検索
- データの更新
- データの削除
- テーブルをまたいだ検索
- ビューの作成
- パフォーマンスの分析
権限の管理
- データベースとアクセス権限
- ユーザーの作成
- 権限の管理
トランザクション
- トランザクション
- 排他制御
- 障害からの復旧
トランザクションとSQL
- トランザクションの制御
- ロック
データベースの応用
- データウェアハウス
- 分散データベース
総合演習
- データベース設計
- データベースへの問い合わせ
IV. 講師情報
経験豊富な講師が多数在籍しているのはもちろん、先程少し触れたように、Winスクールでは社員研修を多く手がけているため、企業で活躍している人材を直接指導した経験を持つ講師が多いのも大きな特徴です。
\まずは気軽に無料体験から!/
KENスクールのSQL講座(MySQL)
Web・プログラミング、ネットワーク関連の資格講座を数多く扱っているKENスクールでは、SQLに特化した「SQL講座(MySQL)」を提供しています。
SQLに関するあらゆる状況を想定した上で、対応できるための知識・スキルを身につけることを目的としたカリキュラムが用意されています。
KENスクールはオンラインスクールではありません。各地の校舎に通って学びます。
I. 講座概要
講座のメインとなるのは、アプリケーションからデータベースに問い合わせる際に必要となるSQLの書き方の学習です。
講座ではWebアプリケーションの分野で幅広く活用されているMySQLが活用されるため、SQLに関する基本的な知識を学びつつ、就職・転職後に現場で即戦力として活躍できるためのスキルを身につけることができます。
主に初心者~中級者を対象としたレベルに設定されており、これから本格的にSQLの知識を学んでいきたいという方に適しています。
なお、KENスクールではPHP講座を受講した人にこの講座がおすすめとしています。
他のプログラミング関連の知識・スキルと併せて学習するのも一つの選択肢となるでしょう。
学びやすい学習環境を重視している点も、このスクールの特徴です。
個別授業にも対応しているため、講義に取り残されることなく続けやすい上、モチベーションを維持しながら続けやすいでしょう。
こうしたプログラミング系のスクールでは、途中でわからない部分が出てしまうとどんどん講義についていけなくなって、途中で挫折してしまうという問題がつきまといます。
個別授業なら「どこがわからないのか」「どの部分を集中的に学習すれば弱点を克服できるのか」といった点を講師から学びつつ、学習を続けていくことができるでしょう。
さらに、期限内なら無制限で講座を受講することができます。
一度受講しただけではあまり理解できなかった、あるいは講座で学んだ内容を確認したいといった場合に、繰り返し受講することで、学んだ内容を自分のものとしていくことができます。
II. 受講期間と料金
授業時間は合計で15時間です。受講期間は3ヶ月間です。
ビッシリと授業が詰めこまれたスケジュールで講義を受けるわけではないため、働きながら日常生活と両立して続けやすい点も魅力です。
このSQL講座は、全国各地にあるKENスクールの校舎で受講することができます。
受講料は68,200円(税込)です。
以下はそれぞれの校舎の所在地です。
- 新宿本校
〒151-0053 東京都渋谷区代々木2-9-2久保ビル4F - 銀座校
〒104-0061 東京都中央区銀座6丁目17-1 - 横浜校
〒220-0011 神奈川県横浜市西区高島2-19-12 横浜スカイビル 20F - 名古屋校
〒450-6042 名古屋市中村区名駅1-1-4 JRセントラルタワーズ42階 - 梅田校
〒530-0001 大阪府大阪市北区梅田2-2-2 ヒルトンプラザウエスト オフィスタワー11F - 福岡校
〒810-0001 福岡市中央区天神1-1-1アクロス福岡ビル2階 - 札幌校
〒060-0005 札幌市中央区北5条西2-5 JRタワーオフィスプラザさっぽろ19F
\通学でしっかり学ぶなら!/
III. 学習内容
受講時間は15時間で、その内訳は「SQL概論」3時間、「SQL実習」12時間です。
前者ではその名前の通り、SQLに関する概論、基本的な知識について学ぶ機会が設けられます。先述したように、データベースの知識などもここで身につけることができるでしょう。
一方、メインとなるのが後者のSQL実習です。こちらも名前の通り、実際に手を動かしてながらを実践的な知識・スキルを学びます。
- SQL概論
- 基本的なSQL
- SELECT文
- データ制御およびソート
- 単一行関数
- グループ関数
- 表の結合
- 副問合せ
- DML文
- DDL文
- 表以外のオブジェクトの作成
こうしたカリキュラムを通して、複数の表からのデータ集計、必要な情報だけを抽出、あるいはデータベースを活用した商品管理や売上管理を行うためのスキルを身につけることができます。
IV. 講師情報
講師は経験豊富な人材が揃えられており、個別授業はもちろん、カウンセリングなどのサポートも行ってくれます。
レベルに合わせた講義を得意としている講師も多く、受講者の進捗状況に合わせてアドバイスを行っています。
\講師と二人三脚!/
AIジョブカレのSQL講座
AIジョブカレではSQLに特化した「SQL講座」があります。SQLの基本から、集中的・統括的に学ぶことができるので、初心者の方でも一から学びやすいのが特徴です。
オンラインスクールなので動画で講義を視聴しながら学びます。
I. 講座概要:AIジョブカレ
AIジョブカレのSQL講座のカリキュラムは、SQLの概要や基本操作から、実践的な部分まで、業務で必要な内容が網羅されています。少しずつ段階的に学んでいくことで、SQLに関する知識を着実に身につけていくことができます。
こちらの講座もSQL未経験者でも受講できます。
講座の目標:AIジョブカレ
AIジョブカレでは、講座の受講目標が以下の3つがあります。
- データベースの分析に際に必要なデータ加工のスキルを身につける
- 作業の効率やスピードの向上
- 自分自身の市場価値の向上に結びつく知識・スキルを身につける
データベースの分析に際に必要なデータ加工のスキルを身につける
データの分析においては、データベースの情報をそのまま使用するのではなく、分析に必要な状態に加工する作業が必要になることもあります。そこで、データ分析、統計解析のなどの現場で役立つスキルの学習を目指しています。
作業の効率やスピードの向上
データベースから、必要としているデータをいち早く検索・取得できるだけの実践的なノウハウを身につけることです。
膨大な情報を扱う一方で、スピートが求められるようになっているのが現代ビジネスの特徴ですから、単にデータを扱う専門的なスキルを身につけるだけでなく、効率よくスムーズに行うためのスキルの習得を目指します。
自分自身の市場価値の向上に結びつく知識・スキルを身につける
SQLをスクールで学ぶ以上、就職・転職に役立てることを前提にしているはずです。
スクールを学んだ人が就職・転職に有利になるよう、さらにスキルを磨くことで担当できる業務数・案件数を増やせるような環境を目指しています。
II. 受講期間と料金:AIジョブカレが最安値
受講期間は講座のオンライン動画を閲覧することができる期限という形で設定されており、90日間です。
その期間中は、講座の動画を自由に見て学習を行うことができます。短期集中で数週間で終えることもできます。
受講費用は38,500円(税込)です。
学生の方なら30%オフで受講できる学割制度もあります。 他のスクールと比べると圧倒的に低価格 です。
なお、SQLの他に、Python、機械学習、統計などの講座も用意されています。
III. 学習内容:AIジョブカレ
AIジョブカレのSQL講座で学ぶ内容は以下です。
- SQL概要、環境設定確認
- SQLの基本操作
- データ型/便利な関数
- 基本的な結合
- 結合の注意点とサブクエリ
- 様々な結合
- テーブル作成
- パフォーマンスチューニング入門
受講カリキュラムは、現場の機械学習やdeep learningなどの実務で活躍している専門家によって作成されたもので、SQL全体の体系的な学習だけでなく、実際にビジネスの現場において、SQLがどう活用されているのかを重視した実践的な内容です。
在籍している講師は全員、現場経験があり、とくに機械学習プロジェクトにおける経験を豊富に持ち合わせています。
そうした現場での経験をもとにして、実際にSQLが現場でどのように活用されているか、専門的な知識だけでなく、業務における全体像や流れなども意識した上での講義が行われています。
また、知識としてだけでなく、イメージでも理解しやすいよう、図による学習を重視しているのも大きな特徴です。
学習内容と関連して、重要なポイントとなってくるのが転職支援です。AIジョブカレでは、転職サポートにも力を入れておりり、講座で学んだことを活かせる職場に就職・転職するチャンスを得ることもできます。
講師情報:AIジョブカレ
講座を担当する講師は全員実務での経験が豊富です。例えば以下のような講師が在籍されています。
- マーケティグの領域で高度アナリティクス業務に20年従事
- 某有名SNSにおいてデータサイエンスの分野で現役
- 某有名IT企業でクラウドエンジニアかつデータサイエンティスト
SQLは教科書で学ぶだけでは業務に活かせません。実際にデータサイエンスやAIを扱う企業がSQLをどのように使っているのかも知っておくべきです。
AIジョブカレは、現在進行形でネット・Webビジネスの最前線で活躍している人たちから直接学ぶことができます。
SQLを使う仕事:転職や就職に役立つ
リレーショナルデータベースはほとんどの企業で使用されていますが、SQLを使える人材はそれほど多くありません。
企業が扱うデータが大規模化している背景もあり、 SQLがしっかり使えるなら、就職や転職に役に立つ ことは間違いないでしょう。
SQLでデータベースを扱うだけの仕事はない
ただし、注意したいのは、SQLの知識だけで専門職として就職・転職できるかという問題があることです。
例えば、JavaやC言語の知識を身につけてプログラミングができるようになれば、その人はプログラマーとして就職・転職を目指すことができるようになります。
では、SQLの知識を身につけるとどんな職業につけるのでしょうか?
実はビジネスシーンにおいて、SQLの知識のみで活躍する機会は限られています。
ビジネスにおいて、データはあくまでマーケティングなど業績をアップさせるための「手段」として用いるものです。ですから、データベースをうまく活用しながら「何かできるのか」が問われます。
SQLでデータベースを扱えるだけではなく、プラスアルファのスキルや経験を求められます。
SQLのスキルが求められる求人例
例えば、実際の求人情報などで見られるSQLがらみの案件では、特定の業種(メディア業界や保険業界など)のデータ分析や可視化の業務を担当する内容が見られます。
こうした職場では、当然データベースを扱えるスキルが必要になるわけですが、それだけでなく、その後のデータ分析や考察も業務に含まれます。
また、どのような立場・役割で業務を担当するかによって、求められる知識・スキルにも違いができます。例えば、アプリケーション開発の現場では、SQLだけでなく、Pythonなどのプログラミング言語に関する知識を持っていた方が、間違いなく就職・転職に有利になるでしょう。
あるいは、ビックデータを扱う職場ではデータ基盤のシステム開発を担当することが多く、そこではHadoopやBigQueryを理解していなと厳しいです。
SQLは必要だがそれだけでは不十分
こうして見ると、「SQLを学んだだけじゃ、就職・転職に役立たないんじゃないの?」と疑問に感じるかもしれません。しかし、まったく役立たないというわけではもちろんありません。
大事なのは、SQLのスキルを身につけるのがゴールではなく、Web・プログラミング業界で活躍するためのスタート、ステップとして位置づけることです。
SQLを使いこなせるようになったからすぐに現場でバリバリ働けるに違いない、ではなく、SQLの知識でWebの世界に入った上で、さらに経験を重ねながらより広いスキルを身につけていく必要が出てきます。
現状では、SQLを足がかりにまったくの初心者からデータベース関連の企業に就職・転職を目指すというよりは、すでにWeb・プログラミング・開発関連の企業で働いている人が一からSQLを学ぶ、あるいは本格的なWebマーケティングを導入することにした企業がその対策の一環として従業員にSQLのスキルを身につけさせる、といったケースが見られます。
SQLのスキルが就職・転職に役立つのは間違いありませんし、これから需要がますます高まっていくのも確実です。
しかし、就職・転職活動でアピールするためには、SQLでデータベースを使いこなせるだけでなく、「SQLを使って何ができるか、どんな面で企業に貢献できるか」をアピールできることが求められるでしょう。
SQLを何のために学ぶのか、SQLのスキルを身につけて自分は何をしたいのか、どんな分野が活躍したいのかを踏まえた上で勉強しましょう。
データベースを操作するとはどういうことか
ここからは、SQL初心者のために「データベースを操作するとは具体的にどのようなものなのか」を簡単に説明します。これは、SQLを身につけることで何ができるのかとも関わってくる部分です。
データベースを操作してできること
基本中の基本となるのがデータベース内の情報の検索です。これができなければ、せっかく蓄積したデータを役立てることはできません。
SQLでテーブルの作成・削除も可能です。さらに、データの追加、削除、更新など、データベースの内容を充実させるための操作も当然できます。
ユーザー権限の付与も可能です。データベースの情報は、機密情報であり、かつデータ分析のソースとなります。
どこの企業も権限管理をして一部の人のみがデータベースを扱えるようにしています。
データベースは比較的シンプル
このように、非常に重要性が高い言語ですが、一方で非常にシンプルな言語構造になっているのが特徴です。
基本的にデータベースを操作するのに特化して作られた言語ですから、操作のためにデータベースに何かを命令する際にも、シンプルな内容で行うことができます。
データベースに蓄積された膨大なデータを扱うにはしばしば多大な手間がかかるものですが、SQLなら最小限の命令で一つの作業を行うことができるので、作業をスムーズに進めていきやすいのです。
SQLを使えることで、さまざまなデータベースを操作できるだけでなく、より効率よく作業を行っていくことができるようになります。
SQLは3種類の言語で構成される
もう少しだけ詳しく見てみると、SQLはおもに次の3種類の言語によって成り立っています。
1. データ操作言語:Data Manipulation Language
1つ目は、先述したデータの検索、追加、削除、更新といった、データに直接かかわる作業をする際に使用するデータ操作言語です。
容易に推測できるように、頻度が非常に高く、これを使いこなせるかどうかがまず鍵になります。
2. データ定義言語:Data Definition Language
データ定義言語は、新たなテーブルの作成や削除、設定変更などテーブルを管理する言語です。
3. データ制御言語:Data Control Language
3つ目はデータ制御言語です。データベースの利用を制限する際に使用する言語です。ユーザー権限の付与・剥奪が該当します。
こちらも管理者としてデータベースを安全に管理する上で欠かせないもので、誰が、データベースに何ができるか、どこまで作業を許されるかといった権限を設定することができます。
一つの企業が大量のデータを扱う機会も多くなっており、以前のように一人の専門のスタッフがデータの管理・分析を行うだけではカバーしきれない状況も増えています。
一方、複数のスタッフがデータベースを扱う場合には作業が混乱しやすい問題点が出てきますし、情報の漏洩といったセキュリティ面の不安も出てきます。
これからの時代はデータをうまく扱えるかだけにとどまらず、職場全体でデータベースを効率よく安全に活用できるかが求められます。
こうした点からも、データ制御言語はこれまで以上に重要性を増していると言えるでしょう。
データサイエンティストはSQLを使えるようになるべき
現代のビジネスにおいて、重視されているのが 「データの分析」 です。そのため、データサイエンティストの需要は急激に高まりました。
データベースは、データ分析の情報ソースであり、データ分析やデータ活用はデータベースから必要な形で情報を検索・抽出するところから始まります。
つまり、データ分析はデータベースが使えないと始まりません。
Tableauなど大規模データ分析の便利なツールや、シンプルなコードで大量のデータを扱えるPythonなども世の中に出てきましたが、それを使うのは基本的にデータベースを操作し、ある程度加工したデータを用意してからです(データの前処理)。
データサイエンティストがSQLを使えるべきである理由がここにあります。
本来、データサイエンスとは、データの収集方法、蓄積方法、加工方法、分析方法の一連を指します。これは当然のことで、やりたい分析が最初にあり、その分析を実行するために適した収集・蓄積・抽出・加工方法を考えるからです。これら一連の処理はセットです。
そして、この蓄積、抽出、加工はSQLで行えます。収集した生データをそのままデータ分析ツールに入れても、無駄なデータのせいで処理が重くなってしまいます。
データサイエンティストの方々を見ると、データベースを触れない人も一定数いるように思えます。すなわち、自分が使いたいデータも自分で用意できない人がそこそこいます。
本来、データ収集から抽出までもできてこそデータサイエンティストです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
SQLはデータベースを扱うには必須のスキルです。転職にも役立ちますので、これを機会にマスターしてはいかがでしょうか。
Winスクール、KENスクール、AIジョブカレの3社にSQLに特化した講座があります。
スクール名に各公式サイトへのリンク を貼っています。SQLスクール/講座名 | 税込受講費用 | 受講期間 | 受講形態 |
Winスクールのデータベース(PostgreSQL・MySQL)講座 | 116,600円 | 2か月 | 通学かオンライン |
KENスクールのSQL講座(MySQL) | 68,200円 | 3か月 | 通学 |
AIジョブカレのSQL講座 | 38,500円 | 最大90日間 | 動画 |
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