フリーランスマーケターが成果をあげる方法の一つに、マーケティングツールの活用があります。マーケティングのプロセスや自身が抱える課題に合わせて適切なツールを導入すれば、マーケティング活動を改善し、効率化することが可能です。
この記事では、フリーランスマーケターの方向けに、マーケティングツールの必要性や選び方について解説します。6つの種類別におすすめのツール例も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
マーケティングツールの必要性
近年では、MA(マーケティングオートメーション)やSFA(営業支援)、CRM(顧客関係管理)をはじめとしたマーケティングツールの必要性が高まっています。
その背景には、マーケティング業務は、顧客のニーズ調査からコンテンツ作成、効果分析・改善……と膨大であることがあります。これらの膨大な作業をマーケターが手動で行う場合、多大な手間と時間がかかってしまいます。
そこで、マーケティングツールを導入することで、日々のバックオフィス業務を効率化し、質の高いリード確保や角度が高い商談などにより多くの時間を使えるようになります。
また、近年、インターネットの普及により、顧客一人ひとりが求める情報を提供する必要性が高まっていることも、マーケティングツールが求められる理由の1つです。顧客は、自身で製品やサービスの比較検討を行った上で購買を決断するため、マーケティングツールを最大限活用し、顧客のニーズをしっかり把握し、見込み顧客獲得につなげていく必要があります。
このような背景から、近年マーケティングツールは多くの企業やフリーランスマーケターにとって欠かせない存在となりつつあります。
マーケティングツールの選び方
フリーランスマーケターが最適なマーケティングツールを選ぶためのポイントを3つ解説します。
- 課題で選ぶ
- 強化したいマーケティングプロセスで選ぶ
- 他ツールとの連携性で選ぶ
課題で選ぶ
マーケティングツールは、課題に合わせて選定する必要があります。なぜなら、マーケティングツールにはそれぞれ得意分野があり、抱える課題を解決に導いてくれるツールを積極的に導入していく必要があるからです。
たとえば、新規顧客の開拓を課題とするフリーランスマーケターのAさんと、既存顧客からの発注を増やしたいBさんでは、優先的に導入すべきツールは異なります。Aさんの場合は新規顧客獲得の強化に役立つMAツール、Bさんなら良好な顧客関係を維持するのに役立つCRMツールを導入すべきだと言えます。
このように、マーケティングツールは自社の課題に応じて選ぶことで、最大の効果を発揮できます。
強化したいマーケティングプロセスで選ぶ
自社が直面しているマーケティングプロセスに応じてツールを選定することも、大切なポイントです。というのも、マーケティング活動は大きく分けて以下の3つのプロセスに分けることができ、プロセスごとにツールの使い分ける必要があるからです。
- リードジェネレーション:見込み顧客の情報を収集する
- リードナーチャリング:見込み顧客を育成する
- リードクオリフィケーション:角度の高い見込み顧客を抽出する
たとえば、リードジェネレーションではアクセス解析ツールや広告効果測定ツールを、それ以降のプロセスではMAツールやCRMツール、SFAツールツールなどを活用することで、効率的にマーケティング活動を進めることが可能になります。
他ツールとの連携性で選ぶ
他ツールとの連携性も、マーケティングツールを選ぶ際に確認しておきたいポイントです。すでに利用しているシステムと連携できるツールを選べば、スムーズに導入できる上、データの二重登録の心配もありません。
おすすめのマーケティングツール
ここでは、主要なマーケティングツールの種類とおすすめツール例を紹介します。
説明 | ツール例 | |
アクセス解析・広告効果測定ツール | Webマーケティング施策の効果測定に用いるツール |
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SNS運用ツール | SNSプロモーション運用を支援するツール |
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SEOツール | SEO施策に必要なデータを収集・分析するツール |
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MAツール | 新規顧客獲得や見込み顧客育成などのマーケティング活動を効率化するツール |
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SFAツール | 効率的な営業活動を支援するツール |
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CRMツール | 顧客と良好な関係を構築・維持するために用いるツール |
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アクセス解析・広告効果測定ツール
アクセス解析・広告効果測定ツールは、見込み顧客へのアプローチを目的としたWebマーケティング施策の効果測定で用いられるツールです。施策の効果測定や分析を行うことで、効率良くターゲット層にアプローチできるようになります。
主要なアクセス解析・広告効果測定ツールには、AD EBiSやGoogle Analyticsなどがあります。Google Analyticsは無料で利用可能なツールで、Webサイト上のユーザー行動の分析に役立ちます。
SNS運用ツール
SNS運用ツールとは、SNSにおけるプロモーション運用を支援するツールのことです。投稿の管理や分析はもちろんのこと、ツールによってはSNSでの話題性を調査したり、コンテンツを最適化したりすることもできます。
SNS運用ツールと言えば、メディアモニタリングやSNS分析のソリューションを提供するMeltwaterが有名です。
Meltwaterは、「ソーシャルリスニング(クチコミ分析)」や「ソーシャルメディアマネジメント(SNS運用ツール)」を提供しています。これらのSNS運用ツールを使えば、SNS上での話題性を調査したり、SNSにおけるコンテンツ作成にかかる工数を削減し、魅力的なコンテンツを作成したりできます。
SEOツール
SEOツールとは、SEO(検索エンジン最適化)施策に必要なデータを収集・分析するツールのことです。自然検索において競合サイトへの流入が多いキーワードを調べたり、自社コンテンツの課題を分析したりと、コンテンツマーケティングに役立てることができます。
おすすめのSEOツールには、MIERUCAやKeywordmapなどがあります。Keywordmapは、世界最大級のデータプラットフォームになっており、競合サイトの分析からコンテンツ制作まで幅広く活用できます。
MA(マーケティングオートメーションツ)ツール
MA(マーケティングオートメーション)ツールとは、新規顧客の情報収集や獲得、見込み顧客の育成などのマーケティング活動を自動化するツールのことです。
リード管理やホットリード抽出、メールマーケティングなど、ツールによってさまざまな機能が搭載されています。主要なツールには、日本で開発された純国産ツールのSATORIやAdobe社が提供するAdobe Marketo Engageなどがあります。
SFA(営業支援)ツール
SFAツール(営業支援)ツールは、属人化しやすい営業業務を標準化し、効率的な営業活動を支援するツールです。商談から受注まで、営業担当が行う業務を幅広くカバーし一元管理することを目的としています。
有名なSFAツールには、世界トップクラスのシェアを誇るSalesforce Sales Cloudや、一元管理のしやすさに定評のあるSensesなどがあります。
CRM(顧客関係管理)ツール
CRM(顧客関係管理)ツールは、顧客と良好な関係を構築・維持するために用いられるツールです。顧客情報をスムーズに一元管理するための機能が備わっています。また、SFAやMA、販売管理などと一体型になったツールも多く登場しています。
たとえば、国内トップシェアを誇るSales Cloudや、8,000社以上の利用実績をもつSansanは、いずれもSFAを搭載したCRMツールです。
まとめ
この記事では、フリーランスマーケターの方向けに、マーケティングツールの必要性や選び方について解説しました。
マーケティングツールを導入すれば、新規顧客の開拓から販売促進まで、さまざまなマーケティング活動を効率化することが可能です。課題や強化したいプロセスなどに応じて、最適なマーケティングツールの導入を検討しましょう。
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